久しぶりの書込みです・・・・・
このところエアコンを切っていられる時間が長くなり、ずいぶんしのぎやすくなってきた。
このブログのサイドメニューに「食道癌関連書籍」を設けているが、Amazon の新システム「くるくるウィジェット」に変えてみた。
自分でくるくる回して遊んでるだけかしれないが・・・。
ただ、本のチョイスについてはそれなりに考えたつもりで、自分でほとんど取り寄せて読んだものから選択させていただいたつもりだ。
(中には専門家向けの難解な書籍もあるが、代替療法のおまじないのような記事ばかりのインチキ本よりは、参考になることもあると思っている。)
食道癌に限らない本の中にも、是非ご紹介したい癌関係の書籍も何冊かあるので、また「くるくるウィジェット」の中に入れておこうと思っている。
さて、このところ、私はアメリカの連続TVドラマシリーズ「GREY’S ANATOMY」にはまっている。
米国では既に、シーズン4を放映中のようであるが日本では現在、シーズン3のDVDがリリースされており、まとめ借りしては夜更かしして観ているのだ。
ご存じない方のために、若干このドラマについて引用説明させていただくと、
『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』(Grey’s Anatomy) は、アメリカ合衆国・ABCテレビで放送されているテレビドラマである。
シアトルの大病院を舞台に、外科インターンとして働く主人公たちの仕事と成長、そして恋愛を描いた青春医療ドラマ。
主人公のメレディス・グレイを中心に物語は、展開していく。
という娯楽ドラマである。
アテンディングと呼ばれる指導医やレジデント(研修医)、インターンたちが患者も巻き添えにしながら日本ではありえないだろうと思えるようなHで笑えるシーンも多くありそれだけでも充分楽しめるのだが、なかなか、このドラマは侮れないのだ。
劇中、医学用語は頻繁に出てくるし、手術のシーンはリアル(?)そのもので、しっかりストーリーを追いかけようとすると観ていて気をぬける場面があまりないシリアスな医療ドラマとしても仕上がっている。
久しぶりの投稿で、このドラマのことを取り上げたのは先日観たエピソードが初めて食道癌を扱っていたからだ。
あらすじは、次のようなものである。
主人公のインターン仲間の父親が、心臓病で入院、検査で食道癌が見つかり心臓手術が先行して行われる。
弁置換手術はうまくいったのだが、食道癌は既に広範囲に転移しており主治医は放射線と抗癌剤の治療を勧める。
しかし、患者本人は手術を強く希望したので外科部長は彼の息子(インターン)には転移の事実を知らせずに、手術に踏み切るが当然の事ながら根治術が行えるはずも無く、患者はしばらくして多臓器不全で亡くなるという顛末であった。
患者の息子は、無意味な手術を行った部長を激しく責めるが、
患者自身の「癌を切り取り、除いてやっつけてくれ、闘わずには死ねない」というたっての希望だったのだと部長は言うのみであった・・・。
この外科部長の判断は、日本では、あまり一般的では無いどころか許されないものだろう。
(治らないであろうと考えられる)無意味な手術など、通常行われないと思うからだ。
終末期の姑息治療として放射線と抗癌剤が使われるのが普通ではないだろうか。
患者の希望が「無治療」であれば、日本でもその通りになるだろうが、尊厳ある最後の生き方(或いは死に方)に関わる処置を、(たとえ無意味な)手術も含めて自由には選べない(希望できない)ということも医療の現実問題として横たわっているのだと思う。
どの選択が正しいのか、それは最終的には人それぞれの価値観にもよるのだろうし、今の私にはまだ答えが見出せないでいる。
ところで、私は、昔から医療ドラマは好きな方で、「白い巨塔」は30年前の田宮二郎主演と最近の唐沢寿明主演のものはかかさず観ていたし、米国ドラマの「ER」や日本の「医龍」等々、今はドクターヘリが登場する「コードブルー」といったところをチェックして観ている。
「白い巨塔」は主役の財前教授が食道癌の名外科医といった設定だったので、DVDで再度観たものだ。
こうしたドラマの場合、以前、ケン三郎先生が食道癌のブログでも書かれていたが、例えば、「医龍」のストーリーの中で、ドラマ性を出すために食道癌の大動脈浸潤出血の非現実的な手術を成功裏に描いていたりすることが往々にしてあるが、それでもどうしても観てしまう自分がいるのである。
医師役の俳優が演技するメス捌きをじっと凝視してしまう自分がいるのである。
コメント
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お元気そうで安心しました。Grey’s anatomy、人気ドラマですが、テレビを余り見ないので見たことがありません。でも、白い巨塔も、そうだったんですね。大好きなドラマだったのですが胃癌だと思っていました。映画『命』も肺癌だと思っていましたが、実は食道癌なんですよね。
話の筋ですが、あり得るのかな~。こちらでは確かに患者の意志を尊重しますが。。
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食道癌大動脈浸潤でも、手術やってうまくいったという
発表がついこないだ消化器外科学会でありました。
一般的に危険が高いので、万人にお勧めできる
治療ではありませんが、世の中にはすげえチャレンジャー
がいるんだなと再認識しました
外科医もすてたもんじゃないですね。
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kuwawachann、
ケン三郎先生
お久しぶりです。
RURUの場合、食道癌の大動脈への浸潤が疑われていたので、
当時いろいろ調べたところ、大阪の成人病センターなどが合併切除にも積極的にトライしていると知りました。
私が食道の担当医に相談したところ、手術の侵襲が大きいことなどを理由に一般的ではないと言われたのを覚えています。
心臓血管外科と仲が悪いだけなのかもしれませんが・・・。
素人考えでは術後も癌細胞の残存が疑われるであろう大動脈も人工血管にしてもらった方が多少でも予後が良いのではと思うのですがね・・・。